11月の生活表より・・・。

 娘がマリア幼稚園に入園して早や3年目。時が経つのは遅いようで早いものです。
 日々子どもと過ごし思う事・・・それは子も大きくなるけれど、親も大きくなるのだな、ということです。(横幅ではありません、念の為)子どもは先月まで出来なかった事が今日には出来るようになるなど、成長著しいですが、親は見た目にはわかりません。むしろ体は衰える一方です。けれど母親としての心は、多分死ぬまで成長し続けるのでしょう。
 娘が生まれる前、私は暇潰しに買い続けていた雑誌や育児本をひたすら読破し、母の姿や生まれてくる子どもの躾などの育児マニュアルを刷り込んでしまいました。当然、娘を生んでしばらくは挫折のし通し。育児本と違って当然という考えは頭にあれど、いらぬ心配ばかりしたものです。
 毎日の育児に必死になり気付けば腎盂腎炎で倒れ、まだ赤ちゃんだった娘の面倒すら見られない状態になった時、落ち込む私を前に義母が言いました。「今は母親として出来なくて当然よ。赤ちゃんはまだ生まれてたったの1カ月。そして、あなたも母親になって1カ月。どっちも生まれたばかりだから、どっちもこれから成長していくのよ。」
 娘の生まれた誕生日は「母親の私」が生まれた誕生日。そう思うと不思議に出来ない母と娘と悩む事が減りました。一人の「私」という存在が「母」に変わることによって個ではない連帯の行動、意志が加わり、我慢や忍耐も増えます。そこを乗り越えたり後戻ったり。後戻りの多い私は明らかに子より遅い成長なのですが、それでもふと振り返ると少しずつ母親として歩んでいます。生むまでわからなかった娘や家族との成長を喜び楽しみつつ・・・。
 そして娘は6歳に。下の子は2歳を過ぎました。人それぞれの小さな欠点はありますが、彼女なりに素敵な6歳さんに成長しているようです。
 私も今は「母親6歳さん」。ちゃんと成長出来ているのでしょうか・・・?子が親から学ぶと同時に、子から親が学ぶ事も山ほどあります。小さな鏡の娘を見ながら、襟を正さねば・・・と冷や汗かきつつ思うのです。