6月の生活表より・・・。

 「双子ですか?大変ですね」
双子と聞いてほとんどの方はこう話してくださいます。
確かに「たいへんじゃないです」とは言えません。生まれてすぐは何もかも2人分。着替え、おむつ、おふろ、授乳・・・。1人が寝たと思ったらもう1人が泣き出し、2人同時に泣くのは常でした。昼も夜もよく泣きました。私は寝られない日が続きもうろうとしていました。ある時お昼過ぎ2人が静かになり私も寝てしまったことがありました。2人の声が聞こえてはっとして起きたら、頭がすっきり。どれだけ寝たのだろうと時計を見たらほんの数分。その後こんなことがよくありました。でも、やっていけるのです。目が合うようになった。笑った。おもちゃをつかんだ。頭を上げた。寝返りができた。2人は競うように1つひとつできることが増えていく、そんな瞬間に合うと疲れもとんでいきました。

そして着替える、ごはんを食べる、靴下・靴をはく、歩くなど自分でできるようになってきた頃、「あ〜ひとやま越えた」と感じました。

それから3年。今現在、幼稚園に楽しく通う毎日。園ではほとんど一緒に遊ぶことのない2人ですが、同じ経験をして帰ってくるのでエコレンジャーに会った日はエコレンジャーごっこが始まったり、歌を歌ったり、「きょうのれいはいは、えんちょうせんせいのおはなしで・・・」「アダムさんのこどものカインと・・・バベル」「ちゃうちゃう、それバベルのとう」「なんやったっけ?」「アベル?」「あ、そうそう、それそれ」・・・漫才のように掛け合いながら話したり。そんな2人を微笑ましく思う母です。

とは言え、自分でできることをできない・やらないとそのことばかりが目についてしまう母になってしまっています。先日の総会での園長先生は「手をかけるのではなく、目を、心をかけてあげてください」とお話されました。その時浮かんだのは、朝、出かける前に支度をせずに違うことをしている○○の姿。夕方一日たくさん遊んでつかれて何を言ってもいや〜とごねている☆☆の姿。ちょうど忙しい時間(いいわけ)それぞれに対して心をかけられていない母には痛いお言葉でした。

こちらの紙面(生活表)を書かせていただくことで、2人が生まれた頃の穏やかな気持ちを思い出しました。今も常にその気持ちでというのは難しいですが、子どもと向き合い、又寄り添う気持ちを大切にしようと改めて思いました。