7月の生活表より・・・。

 最近、日が長くなってきたこともあり、子供たちが夕方遅くまで外で遊ぶようになってきました。幼稚園から帰ってきたあとでも疲れ知らずのようすで、薄暗くなるまで走り回ったり、草木を使って遊んだり、いつの時代でも子供は遊びの天才だと感じます。残念ながら、家の近くに広い遊び場や公演があるわけではありませんが、同じくらいの年齢の子供たちやその兄弟・姉妹などが比較的多いおかげで、一緒に何かを考えたり作ったりしながら、いろんな遊び方を自然に学んでいるように見えます。また「おばちゃん、なにしてるの?」と、近所に住んでいる大人とペチャクチャとおしゃべりすることもあるようで、家族以外の大人との関わりを楽しんでいるように見えます。一体、何を話したのか、親としては少し気になるところではありますが。
 そういえば自分の小さい頃も、学校から帰ると、宿題もそこそこに空が暗くなるまでよくボール投げや野球遊びをした記憶があります。別に違いに呼びかけるわけでもなく、幼稚園年長さんから小学校高学年ぐらいまでの子供たちが家から飛び出して自然と集まり、時には試合が出来るほどになったこともありました。遊びといえども、試合となると湧いてくる緊張感を感じたり、ガキ大将であろうがいじめられっ子であろうが、同じチームメートのファインプレーを互いにほめ合ったり、ミスをするとゴメンとあやまる。高学年のおにいちゃんに「すごいな!」などとほめられると、うれしさのあまり、さらに一生懸命にがんばる。賞賛・羨望・非難・反省などとそれらに対する周囲の反応を肌で感じる、子供たちだけの空間であったような気がします。よく考えてみると、大人の社会も同じような体験の繰り返しであることに、大人になって初めて気付いたという方も多いのではないかと思います。
 人と人との関係が希薄になったといわれる昨今、このような子供の頃の環境とそこでの体験が大事なのではないかと感じます。最近は「何をしてよいかわからない」、「他人との関わり方がわからない」、「どうせ頑張っても、たかが知れてる」など、自己表現や相手の思いやりが出来ない、斜に構えたような若者は非常に多く、その根は深いものです。だから、「もっと外で遊んでおいで」と送り出すことが、今だからこそできる子供への教育の一つではないかと考えています。